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お知らせ

「岩内町産」にこだわった試験醸造酒(日本酒)と甘酒ができあがりました!

○ストーリー
 地場の素材を活用したストーリー性を有するブランド産品の開発を目指し、岩内町と関わりの深い「ホップ」「アスパラガス」「酒米」の栽培を開始しました。
 令和3年度においては、岩内町産酒造好適米「彗星」と2種類の仕込み水を使用した純米大吟醸酒の試験醸造酒と、製造過程で生じる酒粕を使用した甘酒が完成しました。

◯酒米(酒造好適米)
 近年の道内産酒米は、栽培環境が変化し、高い評価を得るようになりました。現在では「彗星(すいせい)」「吟風(ぎんぷう)」「きたしずく」の3品種が道内で作付けされており、岩内町では米農家の若林 善廣(わかばやし よしひろ)さんが岩内町史上初めて栽培した酒米(彗星)を使用しております。

 若林 善廣(わかばやし よしひろ) さんより
 150年以上続く農家で、善廣さんで4代目。食用米の栽培を主としており、ゆめ
ぴりかをはじめ、ななつぼし、かぼちゃなどを栽培し、生計を立てています。
 酒米の栽培は、食用米と差が無いため、これまでの知識・経験を活かし栽培するこ
とができました。酒米は、食用米と比べ、粒が大きく、食べてみると美味しいもので
はありませんでしたが、完成した日本酒は、同じ酒米でも仕込み水によって味に違いがあり、どちらも美味しく仕上がったと思います。
 自分で育てた酒米が、日本酒となることはとても感動しました。これからも新たな酒造りに協力していけたらと思います。


◯仕込み水(2種類の仕込み水)
 「山」 岩内岳(標高1,086m)の伏流水 硬度 27.9mg/ℓ
  岩内岳から湧き出る伏流水は、岩内町民はもちろんのこと、町外の方も汲みにくることもあります。

 「海」 岩内海洋深層水 硬度 70mg/ℓ
  深層水は、一般的に太陽光線の届かない200m以深の海水を指し、岩内の海洋深層水は更に深い300mから取水しており、深層水は、細菌などが表層水のわずか100分の1程度しかなく、非常に綺麗な海水といえます。
  今回仕込み水として使用した深層水は、ミネラルを含まない脱塩水(硬度0mg/ℓ)に、岩内岳の伏流水と差別化を図るため、ミネラルが豊富な高ミネラル脱塩水(硬度5,000mg/ℓ)を添加し、田中酒造が普段扱う地下水と同程度の硬度まで引き上げた仕込み水用として調整いたしました。

 硬度について
  硬度が低い軟水は、やわらかくまろやかな口当たりになる繊細で淡麗な日本酒に傾向がります。また、反対に硬度が高い硬水は、ミネラル分が豊富なため、仕込み水として使用すると、輪郭のはっきりした、キレのある辛口な日本酒に仕上がる傾向にあります。

◯精米歩合
 玄米から表層部を削り取り残った米の割合を%で表したもので、今回の試験醸造では精米歩合50%のものを使用しています。

◯純米大吟醸
 「吟醸造り」と呼ばれる製法で造られています。
 吟醸造りとは、よく磨いた米を10度前後の低温で長時間かけて発酵させる製法
です。低温で発酵させることによって、果実のような特有の「吟醸香」をもつように
醸造します。純米大吟醸は、精米歩合50%以下の米と米麹、仕込み水のみを使用しており、純米ならではの米の旨みとコク、吟醸造りの酵母が生み出す吟醸香を楽しむことができます。米は磨くほど雑味のないスッキリした味わいになるとされています。

◯田中酒造のコメント
 酒米はこのたび初めての作付とのことでしたが、お米の粒も揃っており、精米時の砕けも少なく、大変素晴らしい品質かと思います。
 仕込み水につきまして、岩内岳伏流水と海洋深層水を仕込毎に分けて使用し、特に海洋深層水については大変注意深く作業を進めて参りました。同時期に2種類の仕込み水で同じお米、同じ酒質で仕込むことは初めての試みで、大変興味深い経験となりました。
 海洋深層水仕込は伏流水と比較して発酵がゆっくりと進み、それぞれ香りと味について違いが出ておりますが、いずれもアミノ酸が少なく純米大吟醸酒らしい雑味のないキレイなお酒で、大変良い出来と自負しております。
 お酒だけを楽しむのはもちろん、岩内町特産の海産物などと合わせてもお楽しみいただけます。温度帯も冷酒からぬる燗まで、お客様の嗜好によってお楽しみいただけると思います。
町民の皆さんやお味見される皆さんのご意見を大変興味深くお待ちしております。